ランニングをしばらく続けていると膝の外側がズキズキと痛み、走れなくなってしまうことがあります。ランナーズニーと呼ばれるこの症状は特にランニングを始めたばかりのランナーや、距離やスピードなど負荷を急にかけた練習をかけたランナーに発症しやすく、悪化すると膝を曲げただけでも痛むようになり、日常生活にも影響を与えてしまいます。
今回はこのランナーズニーの原因や対処法としての筋トレやストレッチなどについてご紹介します。
ランナーズニー(ランナー膝)とは?
ランナーズニー(ランナー膝)とは腸脛靱帯炎と呼ばれるスポーツ障害の総称で、膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで膝関節と骨が擦れて痛みが発生する症状を指します。特に長い距離を走るマラソンなどはこの屈伸運動の連続のため、症状が発症しやすく、ランナーが一度は通る道とも言われています。
症状の初めの頃は膝への不快感・違和感が生じ、休憩を取るとそれが消える程度ですが、ランニング中しばらくすると痛みが出てくる、階段の上り下りが辛い、歩くこともままならないなど、重度になるにつれ症状が悪化し日常生活にも影響を与えていきます。
また、ランナーズニーは一度症状が出ると再発しやすい傾向があり、痛みが消えたと思って走り出すとまた痛みが出るなど非常に厄介で、せっかくの積み重ねた練習を無駄にしかねないランニング障害と言えます。
筆者も本格的にマラソントレーニングを始めたランニング2年目にこの症状が現れ、当時は症状が治まっていないのに騙し騙し走ってみたりした結果、症状が長引き完治までに半年以上を要しました。
ランナーズニー(ランナー膝)の原因
ランナーズニーは骨盤から膝の脛骨にいたる靭帯(腸脛靭帯)に負荷がかかった時、この靭帯と骨が擦れることで痛みが生じます。
では、なぜこのようなことが発生するのでしょうか。主に以下のような原因で靭帯に負荷がかかっています。
- 一般的に道路は水捌けをよくするために外側に向かって下がっているため、そうした道を走るうちに自然と脚の外側に負荷がかかる。
- トレイルランニングのような下りの多いランニングで、片側の脚ばかり使ってしまい負荷がかかる。
- 足首の柔軟性が乏しくつま先が外側を向いていたり、普段の何気ない動作(足を組む癖や床での横座りなど)によって体幹のずれや股関節の筋力低下が生じて、接地時に横に体が傾くことで負担がかかる。
以上のことから、つま先が外に向く動作、体幹が横に向く動作を改善することがランナーズニーの予防・対処として有効といえます。
ランナーズニー(ランナー膝)の予防・対処に有効な筋トレ・ストレッチ
まず大前提として既に膝に痛みが現れている場合には、完全休養し状態が和らぐか経過観察を行ってください。2週間以上痛みが引かない場合は関節を痛めていたり、骨に異常が出ている可能性もあるため整形外科への受診をおすすめします。
ランナーズニーである場合でも、まず数日は完全休養してください。ストイックにトレーニングに励んでいるランナーほど、何もしないことはストレスを感じるかと思いますが、無理をしたり騙し騙しトレーニングすることがかえって症状を悪化させる原因になってしまいます。</p><p>ランナーズニーの症状が和らいだ状態か、または、現在症状はないが予防したい場合、以下のような筋トレ・ストレッチが有効です。是非取り入れてみてください。