ランニング歴の長いランナーであれば「ヤッソ800」という練習を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
ヤッソ800はインターバル走の一種で、不完全回復を挟みながら中強度の疾走を繰り返すインターバル走は、ランナーにとって大きなトレーニング効果が期待できます。
今回はヤッソ800の方法や設定ペース、その効果についてご紹介します。
ヤッソ800とは?
ヤッソ800はフルマラソンでサブスリーを目指すなど、特定のマラソン目標を達成しようとするランナーに人気のあるトレーニングです。具体的には800mの疾走と400mジョグを1セットとして10本繋ぐ練習になります。
「ヤッソ」という名はアメリカのランナーズワールド誌の元CRO(Chief Running Officer)で7大陸マラソンを全て制覇したランナーであるバート・ヤッソ氏に由来します。
ヤッソ800の練習方法
練習方法と設定ペースの決め方
- 設定ペースはマラソンの目標ゴール時間の「時間と分」を「分と秒」に変換します。例えばフルマラソン3時間20分を目指すランナーであれば3分20秒となります。
- 設定したペース(この例では3分20秒)で800mを走り、400mを同じタイム(この例では3分20秒)のジョギングで繋ぎます。
- ヤッソ800を始める最初の週はこの繰り返しを3〜4セット程度に留め、繰り返し回数が10回に達するまで毎週1回づつ繰り返しを追加していきます。
- 繰り返しの最後で目標ペースに達成できない場合、翌週も同じ繰り返し回数でヤッソ800を行います。
数週繰り返しても目標ペースを達成できなかった場合、このペースが現実的なものであるかペースを再考してみてください。
また、過度なトレーニングは禁物です。他のスピードトレーニングと同様にポイント練習は足への負担が大きく怪我のリスクが高まるため、ヤッソ800をは週1回程度に留めましょう。
練習場所について
ヤッソ800は800mの疾走と400mのジョグを繰り返すトレーニングのため、正確に止まらずこの距離を取れる場所が必要になります。
1周がちょうど400mの陸上競技場はこのトレーニングを行うのにベストですが、陸上競技場の一般開放されている日時に合わせてトレーニングを行うのはランナーにとってなかなか難しいものです。
そこで、普段皇居で走っているランナーにおすすめなのは、通称「和田倉ブロック」と呼ばれる、和田倉門と二重橋、馬場先門を繋ぐコースです。この二重橋前駅前の直線が400mとなっており、和田倉門から反時計回りに馬場先門が800mとなっておりヤッソに最適な距離になっています。
速いスピードで走るヤッソは、通行人との衝突の危険があるため十分に注意した上でトレーニングに励んでください。
ランニングウォッチで設定する
ヤッソ800は説明した通り、疾走区間が800m、レストが400mでロードで距離を測るのが難しく、陸上競技場で走っていても走るレーンによって誤差が生じてきます。
ガーミンのようなGPS付きのランニングウォッチでは、ワークアウト機能と呼ばれるトレーニングをあらかじめ組み込んで置ける機能があり、これを設定しておくことで正確な距離でトレーニングを行うことができます。
設定方法はランニングウォッチの機種によって異なるので製品の説明書をご確認ください。